2017年12月1日 (仮訳)ヒマラヤ山脈産の地上生の新種、Aspicilia tibetica Sohrabi, M. et al., 2010. Aspicilia tibetica, a new terricolous species of the Himalayas. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/10.1007/s11557-010-0656-7 [Accessed November 30, 2017]. 【R3-04624】2017/12/1投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ チベットにおいて土壌および植物残渣に生じた地衣の一種を検討し、Aspicilia tibeticaとして新種記載した。 本種は白色~淡灰色の痂状で子嚢が8胞子性、子嚢胞子が球形~楕円形、地衣成分を欠くことなどで特徴づけられた。 本新種を含む、非放浪性のクボミゴケ属地衣の形質比較表を掲載した。 China, Tibet (Xizang), Himalaya Range, 135 km SSW of Lhasa, SSE of Pomo Tso (=Puma Yumco), near the pass into the Kuru valley (新種) Aspicilia tibetica Sohrabi & Owe-Larss 語源…チベットの 【よく似た種との区別】 Aspicilia californica 地上生である 子嚢が8胞子性 本種と異なりチベットではなく米国などに分布する 本種と異なりコケ、岩などにおける発生が知られている 本種と異なり地衣体が痂状ではなく類樹状~樹状 本種と異なりK+赤色 本種と異なりP+橙色 本種と異なり子嚢が6胞子性のことがある 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり地衣成分を含む(ノルスチクチン酸) Aspicilia glaucopsina 地上生である 地衣体が痂状 K陰性である 子嚢が8胞子性 本種と異なりチベットではなく米国などに分布する 本種と異なりコケ上における発生が知られている 本種と異なり地衣体が白色~淡灰色でない 本種と異なり子実上層が緑色 本種と異なり子嚢が6胞子性のことがある 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり側糸が非数珠状~類数珠状ではなく数珠状 本種より粉子のサイズが大きい Aspicilia cheresina 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地上生ではなく岩上生である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia determinata 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地上生ではなく岩上生である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia farinosa 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地上生ではなく岩上生である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia recedens 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地上生ではなく岩上生である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia cernohorskyana 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地衣体が乳頭状である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia chadefaudiana 子実上層が褐色 子嚢が8胞子性 子嚢胞子が小型 粉子が短い 本種と異なり地衣体が乳頭状である 本種と異なり子実下層直下に藻類層を有する Aspicilia boykinii 子実下層の直下に藻類層を欠く 子嚢胞子が小型 本種と異なりチベットではなく米国などに分布する 本種と異なり地上生ではなく岩上生 本種と異なり地衣体が”subradiate”である 本種と異なり子実上層が緑色 本種と異なり側糸が非数珠状~類数珠状ではなく数珠状 本種と異なり粉子がかなり長い 本種と異なり地衣成分を有する型がある(ノルスチクチン酸) Aspicilia polychroma K陰性である 子嚢胞子が小型 子嚢胞子が楕円形 本種と異なり地上生ではなく岩上生 本種より粉子がずっと長い Aspicilia uxoris 粉子が桿形 子実下層の直下に藻類層を欠く 地衣成分を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチベットではなくアルジェリア、モロッコ、スペインなどに分布する、×本種と異なり地上生ではなく常に材上生 本種と異なり子器に粉霜を伴う 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり側糸が非数珠状~類数珠状ではなくほとんどの場合数珠状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phaeorrhiza nimbosa 高山帯に分布する 地衣体の形態が類似している 本種と異なりチベットではなく中央アジアなどに分布する 本種と異なり地衣体が白色~淡灰色ではなく着色する 本種と異なり地衣体の縁部が類裂片状~裂片状 本種と異なり地衣体下面が暗色 本種と異なり根状菌糸束様の伸長部が褐色~帯黒色 本種と異なり子嚢胞子が無色ではなく褐色 本種と異なり子嚢胞子が2細胞からなる